皆さん、こんにちは。『中国法務の扉』へのご訪問ありがとうございます。名古屋の弁護士岡部真記です。気づけば、すっかり秋ですね。近所の銀杏並木からぎんなんのにおいがしてハッとしました。大学時代、毎日銀杏に囲まれていたので、突然学生時代の懐かしい記憶がよみがえりました。
1.初めてのインスタライブ
今週は、初めてインスタライブでお話をさせて頂きました。テーマは<你眼中的中国是什么样的>。中国生活で出会った運命の人(女性です&超デキル中国語の先生です。)と、中国生活の思い出について雑談しました。
中国生活は色んなアクシデントがありましたが、振り返ってみるとひたすら面白かったなあと思います(終わってしまえば、だいたい笑える)。
私はもともと石橋を叩いて渡る性格で、相当準備したのに実施できないということも多かったのですが、中国で<走りながら考える>というメンタルが身に付き(中国ではそれでしか物事が進んでいかないときがあると感じます)、これもよかったなと振り返ることができました。
HPにしろ、メルマガにしろ、インスタにしろ、ちょっと怖いけどリリースし、そこから調整していくということができているのも、後天的に身に着けたこの精神おかげです。やってみると、<走りながら考える>は非常に効率がよく、結局ゴールまで早いような気がしています。やってみただけど無駄だったなと思ったり、何やってんだろう?と思うこともなくはないですが、ゴールを見据えて、これからも試行錯誤、新しいことにも色々挑戦したいなと思います。
…という感じで、インスタライブは雑談が尽きることがなく、こんなので大丈夫なのか?という感じでしたが…ただただおしゃべりが楽しかったです。
2.既存の合弁会社(外外合弁を除く)についての留意点
また、水曜日には、愛知県弁護士会国際委員会主催の弁護士向けの中国法セミナーのコーディネーターもさせて頂きました。『どうなる中国ビジネス!?外商投資法施行による実務の変化と今後の留意点』というテーマで、中国律師の先生にお話し頂いたのですが、痒い所に手が届く素晴らしいセミナーで、今まで曖昧にしていたところがかなり解決されました。
そんな中で、一番印象に残ったこと、それは…既存の合弁会社に対する注意喚起です。
外商投資法は昨年1月1日に施行されており、既存の合弁会社はその5年以内(2024年12月31日まで)に会社法等に合わせた組織変更等が要求されている、ということは比較的広く知られているかと思います(施行前セミナーでも繰り返し注意喚起されていました)。
しかし、今、中方と揉めているわけでない会社は、『仮に組織変更について上手く話し合いができなかった場合にどうなるか‥』についてまで思いを巡らせること、あまりなかったのではないでしょうか(私自身も正直、「なんとかなるんだろう」という感じでそこまで具体的には考えていませんでした)。
しかし、もし、期間経過後も定款変更ができないとすると…
①今後変更登記等が受理されない
②未変更であることを企業信用情報開示システムにおいて公開される
③情報報告義務を怠った場合のサンクション(是正命令、過料、違反状況の開示、異常経営名簿に記録)も課される得る
などの可能性が出てくるそうです。
2020年1月1日といえば、「コロナ」はまだ話題にのぼってもいない時期です(お正月は平和でした)。その後の社会情勢の変化、それに伴う事業の在り方、日中の人の交流も変化する中で、見据えている未来が、合弁パートナーとずれてきている可能性があります。
今年ももう後半残すところ4分の1程度(ああ、早いですね…)。
まだまだ時間があると思わず、早め早めに未来について語り合い、細かい取り決めを落とし込んでいく必要があります。ご注意ください。迷ったら弁護士へ。
それでは皆様、今月も、元気にごきげんにお過ごしください!