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海外出張再開!?14日間行動制限緩和のニュース

この辺り(東海地方)にも台風が近づいているようです。気圧の変化に弱いので、早く過ぎ去ってほしいです。皆様、安全にお過ごしください。

さて、ここ最近の入国緩和のニュースに加え、昨日は海外出張から帰国した日本人等の14日間の待機免除について報道されていましたね。厚生労働省がホームページに公開している「国際的な人の往来再開に向けた段階的措置(ビジネストラック)」(https://www.mhlw.go.jp/content/000648089.pdf)が元になっているのではないかと思います(自分調べ)が、これによると、日本人を含めた入国者が 14 日間の自宅等待機期間中のビジネス活動を望む場合には、「本邦活動計画書(滞在場所、勤務先、接触予定者等を記載するようです)」の 提出、接触確認アプリの導入等の条件下で、行動制限が緩和されることになります。

つまり、一定の要件を満たせば、入国後14日間についても、勤務先と滞在先の往復ができる、すなわち勤務先で仕事ができるようになる模様です(公共交通機関の利用はダメ)。

 

海外出張ができない、そして駐在員が簡単に一時帰国できない最大の理由は「14日隔離」で(中国出張した場合、行った先で14日、戻ってきたら14日隔離しなければならず、仕事にならない。)、ビジネスの面からみると「朗報」といえそうです。しかし、企業としては新たに悩ましい検討を迫られるようにも感じました。そして同僚弁護士との雑談を踏まえて、こんな表を作ってみました↓

 

少し考えるだけでも、「正解」が一つでない問題がどんどん出てきます。今後駐在員の帰国が増え、出張者が増えていった場合にどのような「流れ」になるか分かりませんが、国が待期期間免除の仕組みを作る=(イコール)会社として当然に/何の配慮もなく帰国者をすぐに出社させることができる、というわけではないはずです(①)。報道を見ている限り、PCR検査は陰性でも、「公共機関を使ってはいけない」とされている人が職場に出社することになるわけで、職場にいる他の社員との調整、職場環境への配慮は不可欠だと考えます(②)。全員同意は難しいですが、他の従業員ともコミュニケーションをとって検討していく必要があります。また、本人からすぐに出社希望があったとしても、その時点の日本国内外の感染状況、会社のとれる感染防止措置の程度、コロナに対する会社の方針などを踏まえて在宅勤務や出勤停止を命じることは可能だと考えます(⑥)。

逆に出社したくない従業員に対し業務命令で出社を要請すること自体は可能と考えますが(④)、出社拒否の場合に懲戒までできるかというと現状ではできないだろうというのが私の今の結論です(未知のウイルスであり、実際に死者が出ている)。

皆さん体感されているとおり、感染拡大状況も社会的風潮も日々変わります。陰性証明も「意味がない」と強調されていた時期から少しずつ、そうはいってもとりあえず検査、という感じになってきているようにも思います(検査は精度自体が上がってくるものと思われ、会社の方針に影響を与えることは大いにあり得ると思います)。

このように①から⑧についてザックリと回答を考えることは可能ですが、帰国される方のポジションや役割、滞在先の状況も重要で、具体的に考え始めるとさらに検討すべきことは増えます。今後帰国者や出張者を迎え入れる会社の皆様には、小さな課題や疑問、ほかの従業員からの不安などを具体的に洗い出して議論し、まずは自社としての大きな方針を立てておくことをお勧めします。

 

正解が分からない/ない問題でも、考え、議論し、「正解」に極めて近いと確信できる結論を導き出せると達成感があります。私を含め当事務所の弁護士(議論好きばかりです)を巻き込んでいただくのも大歓迎です。なんだか大作になってしまいました…それではまた来週!