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読書(コモディティになるな)

今週は天気がとても不安定でしたね。九州の皆様、大丈夫でしたか。天津で生活して全国にお友達が増えましたが、中でも九州は親戚がいるくらいの近しさになりました。早く気軽に旅行に行けるようになるといいなと思います。

 さて、最近あまり本を読めていませんが、先々週くらいまで2日に1冊くらいのペースで本を読んでいました(軽い本です。とにかく本が好き)。中でも故瀧本哲史さんの本がとても響きました。3年くらい前に同僚弁護士におススメされた時は読もうとまで思わなかったのですが、今年8月に入ってから一気に気になり始め、読むなら今だなという感じで何冊か読みました(「2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義」という名作があり、この日を意識した本屋さんやSNSでの情報に触れるたびに少しずつインプットされたのかも)。

それぞれ名著なのですが、特に気に入って蛍光ペンを引きながら読んだのは大阪弁護士会が特集した『若手弁護士の新キャリア』という瀧本さんのインタビュー記事でした(大阪弁護士会がとても太っ腹で、誰でもインターネットで無料で読むことができます)。弁護士ではないのに(ないからこそ?)、弁護士の独特な世界を一刀両断しつつ、弁護士の悩みにシンプルだけど適切な回答をくれています。私などはもはや若手からは程遠い年次になっておりますが、「コモディティな弁護士(自分がやっても他人がやっても変わらない仕事をする弁護士)になるな!」、「自分で考えて社会を動かせ!」という強烈なメッセージが冷静で知的な言葉の端々からあふれ出ていて、やたらとテンションが上がりました。これから何度となく読み返し、新人が入るたびに読むようにとお勧めすることになりそうです。

 本や言葉はスッと入ってくるタイミングがある気がします。偶然というか、必然というか。今入ってくる言葉を大切にしつつ、持っている自分の武器を磨き、使い方を研究していきたいと思います。

 瀧本さん、早すぎます。コロナの時代の今とこれからのこと、語っていただきたかったな。